活動紹介

第1回 ダイキン西表島ボランティアを実施しました!

ダイキン工業株式会社では、2014年より社会貢献事業「“空気をはぐくむ森”プロジェクト」を、国内外で展開しており、西表島は、2024年から北海道知床に次ぐ国内2か所目の支援地として、西表島の山と海をつなぐ自然生態系と豊かな生物多様性の保全・再生の取組みをサポートいただいています。

支援を受けて、西表財団では、世界自然遺産の亜熱帯の森を守る活動としての野生化したヤギ(ノヤギ)の防除に向けた調査、日本最大のマングローブの森を健全に維持する活動として漂着ゴミの回収、生物多様性を支える海の森を再生する活動としてウミショウブの保全対策等の活動を行っています。

そんなダイキンで働く7名の皆さんが大阪、東京から西表島での3泊4日のボランティア活動にやってきてくれました。活動のレポートです。

〇2025年5月24日

 西表島到着。まずは、「西表島野生生物保護センター」を訪問。イリオモテヤマネコをはじめとした多様な生物の解説を受け、西表島が世界自然遺産に登録される要因となった生物多様性について知ることから始まりました。また、同時に豊かな自然環境が抱える課題についても学び、翌日からの活動に向け、気持ちを高めました。

〇2025年5月25日

 この日は一日、船浦湾のマングローブ林でのビーチクリーン。船浦湾はマングローブ林に囲まれ、海からのゴミが湾に沿って打ち寄せ、マングローブの根元を埋めつくすように打ち上げられています。

 マングローブ林の中では、あちらこちらから顔を出すオヒルギの膝根を傷付けないように注意し、低く張りめぐらされた枝やアダンのトゲトゲの葉に苦戦しながらも、皆さんそれぞれに工夫しながら丁寧にゴミを回収しました。自然と役割分担がされ抜群なチームワークを発揮し、あきらめてしまいそうな複雑にマングローブに絡みついた大物ロープも、力をあわせて取り除きました。作業が終わる頃には、なんとトン袋19袋のゴミが集まり、一部ではありますがマングローブ林が本来の姿を取り戻しました。

▲左写真ビーチクリーンビフォー、右写真ビーチクリーンアフター

〇2025年5月26日

 3日目は、高那地区で特定外来生物であるツルヒヨドリの点検、抜取りの活動を行いました。ツルヒヨドリは、分布が拡大することにより、西表島で生育する固有種や希少種に影響を与えることが懸念されている、つる性の草です。

 牧場跡の草むらで、環境省のおふたりの同行のもと、鎌を片手に草をかき分けて、分け入っての作業になりました。これまでの防除策により、群生は見られませんでしたが、まずは再生している株を生い茂る草から見分けて発見するところからで、見つけると、根まで丁寧に手繰って抜き取っていきます。いくつか抜き取った方がいる一方で、ひとつも見つからなくて少し寂しい?気持ちになった方もいましたが、再生がないことを確認することもとても大切な活動です。

 午後からは、西表島の大自然を感じるマヤロックの滝へ、トレッキングをしながらのフィールド学習。亜熱帯の森の木々や生物、水辺での楽しみ方をベテランガイドの森本孝房さんからたくさん学んで、活動の終わりがさみしいとの声も聞こえつつ、活動全過程終了です。

 宿舎のなみ荘さんでの結びのBBQと感想会では、皆さんから、美しい姿を取り戻したマングローブのビーチを眺めながら、達成感とともに、また、ゴミが世界のどこかで捨てられて、ここに流れ着くという現実へのさみしさや、やりきれなさの声もあがっていました。いろんな思いがありつつも、活動からの帰り道、すれ違った島のガイドの方から、ビーチクリーンしてくれた方たちだね、と声をかけてもらったことがうれしかったとの声もあり、そして、この活動を通して、現状を現場で見て、その中でできることを自分の手でやったこと、その体験が自分にとって大切なものになったとの言葉が印象的でした。

 西表島からの、地球からのありがとう!が聞こえた気がします。

 私たち西表財団の職員も、ボランティアの皆さんとの活動を通して、学んだこと、感じたことがたくさんあり、これからの活動に活かしていけそうです。

ダイキンの皆さんありがとうございました。今後も西表島のファンとして、また、強力なサポーターとして西表島に心を寄せてくださると嬉しいです。

活動紹介 2023.1

あけましておめでとうございます。
西表財団ではエコツーリズム推進全体構想にて特定自然観光資源の指定を受けた古見岳・テドウ山の維持管理業務を行政機関から受託しました。維持管理業務とは登山道を妨げる倒木や石を取り除き登山者の安全を守るために行う作業です。定点を決めて利用による影響を今後継続してモニタリングしていきます。

トップへ戻る
Translate »